作品情報
左目のない彼女と五つのイデア
-The Advent of Five Ideas-
クレイアは38才、30才のときに出会った12才のヒムルと恋に落ちた。8年間伏せられていた秘密の関係は人目を気にせずに良くなったが、クレイアは考えてしまう。
「私は本当にヒムルにふさわしいのだろうか。
彼の未来を奪ってやしないだろうか」
そんなとき、クレイアはある男と出会う。
ふたりの男と左目がない彼女、フェアな三角関係の物語。
小説家の居場所
-whereabouts of Ghostriwers-
キザで自信家を演じる小説家ジェヌインは、本当の自分を隠さなければならない窮屈な生活を送っていた。ある朝、ベッドのなかに女が寝ていると気付いたとき、彼の秘密にしていた私生活に変化が起こる。その女は小説を書いていて、ジェヌインにぜひとも指導をして欲しいと求めてきた。
憧れの作家、持ち込み、個人指導、缶詰、新人賞、盗作……。
本性を偽り売れっ子になった作家ジェヌインの下、人生最後の可能性として小説を書くリティア。寓話「田舎のネズミと都会のネズミ」から始まる、別々の道を歩むふたりが創り上げる「物語を作る」物語。
三日目に生まれる愛
-Androgyunous halves-
何人もの恋人と交際し遊び歩くウェイワードと、彼に一途に恋をするメイティア。「最初は一つだった人間が神によって二つ分けられ、以後残りの自分を探している」というプラトン「饗宴」の神話をモチーフにした運命の恋愛小説。
慈悲と同情の天秤
extenuation
愛する人の嘘、裏切り、罪……
恋人を傷つけた学生、愛する人を亡くした教授、裏切られた助手。ときに人は不実になってしまう。あなたなら赦せますか? 大学をメインに繰り広げられる学生ケン、マリー、助手リサの物語。
目眩する世界と笑うウエイトレス
- schwindel -
「人生や恋、その他の悩みについて、ずっと先のことまで考えてしまい、苦悩を感じる」このことを「私」は「目眩」と呼んだ。目眩は誰にでも起こりえる。ひ弱な少年にも、力強いウエイトレスにも。
あらゆることを笑い飛ばす気丈なセルヴィアといつも目眩に悩まされるヴィンデルの、ちょっと複雑なちょっと大人の恋愛物語。
短編集
浅黄幻影短編集1
浅黄幻影五年の軌跡を記した短編集。これまでに発表したごく短い短編三つの改稿版、オンライン文芸誌「文藝マガジン文戯」七号掲載の短編一つ、書き下ろし一つを一冊にしました。気軽に読んでいただいき"味"を感じてもらえたら幸いです。
収録作品
「電話が鳴らない夜」「聖なる墓堀人」「ラストオーダー」「あの日のコーヒーに口づけを」(文戯七号掲載)「日射しを浴びるミズキの低木」(書き下ろし)」
浅黄幻影短編集2
浅黄幻影短編集2。今回は2017年9月創刊、2020年9月に12号の発売で丸3年になる文藝マガジン文戯に寄せた小説から、「静寂」「仮面の道化師」「ギア・シフト」「カミカゼ」「農作業小屋より」「印象主義者たちの審判」「となりの地球は青く見えた」を収録しました。浅黄幻影の小説だけのために文戯をすべてそろえるより、ずっとずっとお得な短編集。(12号までのすべての文戯掲載作が載っているわけではありません)
文戯18号特集「Junction」
故郷は地球
文戯16号特集「秋の味覚」
西へ東へ、北へ南へ
春の陽は目覚めさせる
文戯15号特集「船」
文戯14号特集「花言葉」
船を下りる
ウイリアム・ホワイトの消失
大地に落ちる塩の思い出
となりの地球は青く見えた
文戯8特集「旅」
空間鉄道に乗った三人が荒廃した母星ラーラから地球へ向けて旅をする。刀・ナイフ・銃の対決、宇宙の列車で銃撃戦。本当に地球にたどり着けるのか?
印象主義者たちの審判
文戯6特集「劇中劇」
歴史にカメラが登場して以来、すべては記録されるようになった。すべての真実が残される……。真実? さて真実とは何だったろうか? 正しくかどうかは関係なく、すべては真実である。
愛された貴婦人(前編・後編)
ある日、レオンと会社の幹部たちはマレバ社長の召集を受ける。しかし何時間も待たされ、幹部たちの不安は募っていくばかり。そして告げられたことは……。
お金と信頼についての愛の物語。
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農作業小屋より
「彼」はある日、畑にやってきた。詩人である彼は本当は詩作に取り組みたかったが、どうしても畑に出なければならなかった。
文戯5特集「in the room, brilliant holiday」のうち「brilliant holiday」枠で掲載
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カミカゼ
大学時代を都会で過ごした「私」は、何年も経ってから仕事で再びやってくる。酒や女に溺れた日、真実とも思える恋人との記憶……。数々の思い出を抱え、少し感傷に浸る「私」は、果たして彼女と再会する。
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ギア・シフト
未来。機械人間が世界のすべてを支配する時代に、主人公は生身の身体で歯車を切削する毎日を過ごす。その困窮した人生に希望の光、機械人間への転身の道が開かれようとする。天の恵みか、地獄への招待状か……。
文戯4特集「変身」作品
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静寂
静寂。その言葉の前には、どんな音も発せられてはならない。たとえ「」のつく会話文さえ!
文戯3 特集「音」
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仮面の道化師
――僕だけの個性とはいったいなんだろう? 個性的なアイテムをどれだけかき集めても、誰かと同じ組み合わせにしかならないじゃないか。
個性について注意深く考え悩む彼は、近日開かれるという大道芸の大会を知ることになる。
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愛のマウスたち
教授の「私」は、学生にちょっとした脅しをかけては自分とポーカーや将棋で遊ぶ仲にするのが趣味である。そして、愛についての講義もする。教授の教える愛に学生たちはどう応えるのだろうか。
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